2012年より少し前、素粒子物理学の研究者たちによって発見された未知の物質「エキゾチック・マター(XM)」は、人間の精神に影響を与えることが明らかになりました。
このXMを研究するため、アメリカ国家情報局(NIA)は、スイスのジュネーブに有るCERN(高エネルギー粒子加速器施設)に科学者や芸術家などの研究者を集め、「ナイアンティック計画」を立ち上げました。
2012年のナイアンティック計画の最終日、オリバー・リントン=ウルフ博士が大量のXMを流出させ、ナイアンティック計画のメンバーは大量のXMを浴びました。
この夜の出来事は「啓示の夜」と呼ばれています。
オリバー・リントン=ウルフ博士は、啓示の夜に先んじて、XMを調整する「スキャナー」を開発し、携帯電話上で動作するようにしていました。
このスキャナーは世間に流出し、多くの人々の手にゲームとして広まってしまいました。これが「イングレス」であり、スキャナーを操る人々はエージェントと呼ばれるようになりました。
しかしながら、XMを積極的に利用しようとする勢力と、XMの安全性を重視する勢力に人々は分かれ、スキャナー上で争うようになりました。
これらの勢力が「エンライテンド」と「レジスタンス」という陣営として形作られていきました。
啓示の夜の後にナイアンティック計画のメンバーはそれぞれ逃走し、数奇な運命をたどることとなりました。
ある者は殺害され、ある者は陣営のリーダーとして台頭し、ある者は音楽で恋人の死を追悼しました。
スキャナーを通した陣営間の争いがXMを通して彼らの行動に影響を与え、紡がれるストーリーは変化していきました。
そして明かされるナイアンティック計画の謎、それはメンバーのひとりであるエゼキエル・カルヴィンが、メンバーをXMの力で不死化し、古の不死軍団「マグナス」を現代に蘇らせるというものでした。
2018年、XM研究者の司アキラにより、この世界は並行した多次元宇宙のひとつであることが明らかになりました。
スキャナーがイングレスから「イングレス プライム」に進化するのと時を同じくして、世界は「オシリス世界」に移行していきました。
オシリス世界では、これまでの世界(1218世界と呼びます)と同じ啓示の夜が2018年に発生し、その後もXMにまつわる事件は1218世界をなぞるように発生しつづけました。
2019年ごろから、ナイアンティック計画のメンバーが何者かに次々と襲われる事件が発生しました。
その犯人の正体は、「ネメシス世界」から訪れた並行世界のメンバーたち自身と判明しました。
ネメシス世界は「多次元世界汚染」によって崩壊の危機に見舞われており、その解決策を求めてネメシス世界の住人がオシリス世界にやってきていたのです。
最終的にはネメシス世界を救う方法が見つかり、ネメシス世界の住人たちは帰途に就いたのです。
2022年になると、謎の赤いポータルが出現するようになりました。
この赤の陣営は、「マキナ」と呼ばれる存在によるものであることが明らかになりました。
このマキナの出現により世界は新たに分岐し、「ルビコン世界」へと移行しました。
マキナの目的とは何なのか、世界はどうなっていくのか・・・全てはスキャナーを操るエージェント達の手に託されているのです。
ナイアンティック計画メンバーの一人(?)。
ナイアンティック計画を支援するために設置された人工知能、AIです。
スキャナーを通してエージェントを支援しています。スキャナーから聞こえる声(素晴らしい成果です、など)はADAの声です。
肉体を求めてクルーと融合したり、更なる高みを求めて分離したりと、クルーにはだいぶ迷惑をかけています。
ルビコン世界では、ADAとクルーが「重ね合わせの状態」となり、Kという人物として存在しています。
ナイアンティック計画メンバーの一人です。
ナイアンティック計画の創設者であり、NIAの局長にもなりました。
1990年頃の昔、任務で回収した謎のレンズ(ダルサナ・レンズ)に触れたことで、自身を含めた13人の死の予知(ビジョン)を受け取りました。
その後、長い研究期間を経て、避けられぬ死を越えてXMの力で復活する「シミュラクラ」を用いた不死を実現しようと思うようになりました。
実際に13人は死後シミュラクラとして復活したのです。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、量子生物学者です。
ナイアンティック計画のリーダーでしたが、啓示の夜以降は計画から離脱しています。
XMが人類に与える影響は有益ではないと考え、エンライテンド思想に反目し、レジスタンスとして行動するようになりました。
そのため、エンライテンドのリーダーであるローランド・ジャービスとは敵対しています。
シェイパーがXMを用いて人類が支配しようとしているという考えのもと、XMの影響を人類から取り除くために、ダンレイブン財団にてXMの研究を続けています。
ハンク・ジョンソンとは、1218世界でもオシリス世界でも、元恋人だったようです。
ルビコン世界では、マキナの活動を抑える技術を開発し、実際にマキナを一時的に抑え込むことに成功しています。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、考古学者です。
最初のアノマリーであるカホキアマウンドで、エンライテンドの勝利によりエンライテンド陣営に加わりました。
世界を旅し、映像レポート「ノマド」を公開しながら、「マグナス」という団体の目的を調査していました。
また、「テクトゥルフ・モジュール」という太古の遺物機構がXM兵器ではないかと考え、その存在と役割を確かめるために情報を集めていました。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、彫刻家です。
啓示の夜の際にはデヴラ・ボグダノヴィッチと共にCERNから脱走しましたが、NIAの追っ手によりスイスで暗殺されました。
しかしながら精神はポータル・ネットワークの中で生存していました。
彼の遺体も「シャード」となってポータル・ネットワークに取り込まれましたが、エンライテンド陣営により回収され、復活を果たしました。
その後はエンライテンド陣営のリーダーとなりました。
ルビコン世界においては、XMのコントロールを永遠に手に入れるため、メンバーたちと邂逅する旅を続けています。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、スキャナーを開発した科学者です。
天才肌なのか、非常に傲慢な性格のため、周囲の人間からは嫌われています。
エンライテンド寄りの思想でしたが、ローランド・ジャービスと決裂して彼の遺体を破壊しようと試みるにまで至ります(失敗しました)。
ネメシス来襲の際には「テクトゥルフ・モジュール」を構築し、ポータル・ネットワークに転進することが可能となりましたが、その後殺害されました。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、自称「量子神学者」です。
グリフハックの際にも出現する「グリフ」の研究の第一人者でもあります。
ポータルを「感じ取る」力を持ち、多数のグリフとその意味を解き明かしていきました。
後に彼の肉体は分裂し、「シャード」としてポータル・ネットワーク内に出現しました。
そのシャードの奪い合いで、レジスタンスとエンライテンドの両陣営は激しい争いを繰り広げ、多くのエージェントが疲弊したのは有名な話です。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、物理学者です。
懐疑主義者、すなわちなんでも疑ってかかる人として名を馳せています。
証人アノマリーの際には、その意味とADAの関係を問い続けました。
その後数年間姿をくらませましたが、ネメシス襲来の時期にエゼキエル・カルビンと酒を酌み交わしていることろが目撃されています。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、天文物理学者です。
幼少期をアンデス先住民族のアナズクテックという集落で過ごし、そこで聞いた伝説の中に有る「シミュラクラ」が、死後でも精神とXMの存在として在り続けることのできる存在であることを明らかにしました。
その後、ネメシス来襲の際には「アナズテック・ストーン」を用いて、テッセレーションの謎を解明することに貢献しました。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、量子物理学者です。
啓示の夜の後に殺害されてしまいますが、そのことは世に広く伝わっておらず、その乖離は「クレーゼ効果」と呼ばれました。
また、1218世界では男性であったクレーゼは、オシリス世界では女性の「ビクトリア・クレーゼ」として存在していました。
多次元世界の存在を長らく主張し続けており、そしてそれは真実であると明かされるに至りました。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、アーティストです。
エノク・ダルビーとは恋仲でありましたが、シェイパーの野望を押し留めるために、自死しました。
オシリス世界でも、ダルビーと変わらぬ恋愛関係を維持していたようですが、ネメシスによって殺害されてしまいました。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、音楽家です。
彼の奏でる旋律とキャリー・キャンベルの共感覚能力により、「シェイパー・グリフ」の謎が解き明かされました。
彼の音楽的研究により、不死の体はあるが1331日毎に記憶を失う「シミュラクラ」が記憶を引き継ぐ方法が発見されました。
ナイアンティック計画メンバーの一人で、マジシャンです。
本物の超能力者で、その姿を隠すためにマジシャンとなっていました。
ポータル・ジャンプといったテレポーテーション能力、そして未来視の力を持っています。
ネメシスの侵攻を止めるために、ネメシスの世界に侵入していったとの記録があります。