イングレスでは、ナイアンティック公式が時々ですが、暗号をこっそりながら出題します。エージェントはその暗号を解読(デコード)し、イングレスのゲーム上で有利になるアイテムや情報を入手できます。
イングレスの暗号はもちろんのこと、暗号解読に使う解析ツールWebサイトも英語(版もある)です。そのため、英語を恐れない心が必要です。決して英語ペラペラである必要はありません。なぜなら、google翻訳やDeepL翻訳があるからです。大抵、語学力の問題はこれらの翻訳ツールで何とかなります。
出題は、ポータルから排出されるメディア内や、ナイアンティック社員がこっそり公園などに隠す「デッドドロップ」によって行われることが多いです。
X(Twitter)上でナイアンティック公式をフォローすることは必須です。
自陣営のコミュニティ内でも情報が流れてくることがあります。
Telegram上などで、暗号解読イベント専用のチャンネルが開設されましたら、必ず入りましょう。英語のものでも、です。
問題の情報、ヒントなどは、これらのチャンネルに流れてきたり、自分で質問して得たりします。
Androidをお持ちの方は標準で入っていると思いますが、使えるようにしておくと便利です。
出題が画像だった場合、文字の読み取りや類似画像の検索、QRコードがあった場合の読み取りなどに使います。
暗号が短いとは限りません。長文の場合に備えてメモアプリをインストールしておいても良いでしょう。
ここからは解析ツールの紹介です。大抵のツールはWebベースで済みます。アプリなどをダウンロードしなければならないことは、稀です。
このDcode.frというサイトは、言うなれば暗号解読(デコード)の総合デパートです。
大抵の解読ツールは、このサイトにあります。
解析したい内容をサイト上部の検索窓に入力すれば、その解析ツールへのリンクが表示されます。
また、検索するとデコード方法発見機(CIPHER IDENTIFIER)へのリンクが表示されます。
これを使えば、手持ちの文字列をどの方法でデコードすれば良いかを推測して候補を示してくれるので、とても便利です。もちろん、推測が正しいとは限りませんが・・・。
Multi-Dec
こちらも、デコードサイトです。解読前の文字列を、いくつかのデコード方法で一括変換してくれるので、スピード勝負の時に有利となる場合があります。
https://kryptografie.de/kryptografie/index.htm
私は、シンボル系暗号の解読にこのサイトを使っています。
シンボル系とは、象形文字やくさび文字など、色んな形をした特殊文字の暗号です。
このサイトには500個以上のシンボル系が羅列されています。
イングレス独自のシンボル系暗号として、通常のグリフとは別に、ネメシスグリフやネメシスルーンがあります。イングレス系暗号としてこれらが使われることもあります。
https://www.reddit.com/r/OperationEssex/comments/cs6r0o/aurora_puzzles_final_outcome/?rdt=40347
https://community.ingress.com/en/discussion/575/nemesis-glyph-translation
まずは、メジャーな暗号のひとつである、ヴィジュネル暗号 (Vigenere Cipher) を説明します。成り立ちや詳細は、Wikipediaでご覧ください。
簡単に言うと、とある暗号表と、出題者が決めたキーワードに従って本文のアルファベットを置き換えていき、謎のアルファベットの羅列を作る暗号です。ですので、キーワードが分かれば、謎の文字列から元々の文を復号できます。
例えば、「Ingress」という文を「Test」というキーワードで暗号化(Encrypt)すると、「Brykxwk」になります。逆に、この文字列を「Test」というキーワードで復号(Decrypt)すると、「Ingress」という言葉に戻ります。本気で暗号を覚えたい方は、dcode.frのサイトで試してみてください。
推理小説などでおなじみのアナグラム、すなわち並べ替えも、デコード問題として頻出です。やはりdcode.frにアナグラム解析ツールがあります。怪しい文字列を入力するだけで答え候補が出て来ます。
Rotation(回す)の略です。元の文章を、文字通りズラします。例えば、Aを1回ズラすとB、2回ズラすとCです。何回ズラす、アルファベットだけズラす、数字も含めてズラす、などの組み合わせで結果は変わります。
これもdcode.frに解析ツールが有りますので、よろしければ試してみてください。
地味ですが、アルファベットを左右逆にする、リバースが仕込まれていることもあります。これもdcode.frのツールでサクッと変換してしまいましょう。
Baseとは、wikipediaの以下のBase64の文章が、説明として分かりやすいです。
Base64は、データを64種類の印字可能な英数字のみを用いて、それ以外の文字を扱うことの出来ない通信環境にてマルチバイト文字やバイナリデータを扱うためのエンコード方式である。
65文字で表すならBase64(隙間埋め用の「=」を含む), 33文字で表すならBase32(=含む)です。意味不明の文字列で、アナグラムやROT, ヴィジュネル暗号解析が通らなかったら、Baseも試してみるべきでしょう。また、Baseは文末に「=」が付くことが多々あります。この場合はいずれかのBase形式と考えて間違いありません。Base64, Base32あたりを試してみましょう。
例題です。以下の文字列はBaseのいずれかで変換すると、意味のある言葉に戻ります。何でしょうか?探してみてください。
QmFzZSBkZWNvZGluZw==
Baseの解析ツールもDcode.frの中にありますので、探してみてください。サイト内検索窓から探せます。
これは単純に、A=1, B=2, C=3...と変換していくものです。解析したい数字列に26までしか含まれない場合は、この変換の可能性があります。
ASCII codeとは、アルファベットや数字、記号などを収録した文字コードの一つです。全128文字に、対応する数字を割り当てています。ですので、128までの数字、特に60番台以降の数字を割り当てている場合はASCIIの可能性があります。60番台より若い数字は、コンピューターの制御文字などに使われているので、デコードには出てきません。
このように、数字を10進数で書いたものはDecimalと言います。例文として、テッセレーションのイベントのRound 12で使われた暗号もDecimalでした。
ちなみにテッセレーションとは、2020年に行われた公式の暗号解読イベントです。
ASCII Codeを8進数で書き表したものは「Octal」と呼びます。Octalには7より大きな数字は現れません。0〜7しか文中に無ければ、Octalの可能性があります。例文は以下です。
101 160 160 154 145
16進数で書き表したASCIIコードです。16進数なので、0〜Fまでの文字が出てきます。以下、例です。
4f 72 61 6e 67 65
8桁の0もしくは1の数字の羅列で、ひとつのデータを表現する方法です。そのため、見た目は00010100といったものになります。このように、8桁の0と1 の組み合わせのデータを見たら、バイナリ文字列に変換してください。dcode.frや、Multi_Drcで変換できます。例文は以下です。
01000111 01110010 01100001 01110000 01100101
周期律表の原子番号と元素記号を結びつけて変換することなどもあります。
ガラケーでローマ字を打つためには、「A」なら数字の2のボタンを2回、「B」なら3回、といった風に入力するわけですが、それを暗号と見なすこともできます。
Dcode.frにも以下のツールがありますので、変換可能です。
言わずとしれたイングレスの暗号代表格ですね。
上で紹介した、ネメシスグリフやネメシスルーンも、シンボル系と言えますね。
https://kryptografie.de/kryptografie/index.htm
このサイトにシンボル系暗号が網羅されています。
これも有名な信号ですよね。「.」と「-」で文章を表します。
「0」と「1」、「A」と「B」で表すなどの工夫がされていることもありますので、気をつけましょう。
イングレスのリアル集団集合イベントであるアノマリーでは、暗号解読がアノマリーを有利に進めるヒントとして出題されることがあります。
アンテナを張り巡らして、暗号情報を入手し次第、速やかに解読して陣営の中にて報告しましょう。
ファーストサタデーでは、ポータルを利用した暗号が出題されますので、参加者で協力して解読しましょう。